「私の話って退屈なのかも…」と心配な人にすすめたいプロの会話術・2選
2024年10月01日 ダイヤモンドオンライン
なかなか難しいお願いごとが、なぜかすんなり受け入れてもらえている。
そんな人がまわりにはいないだろうか。
どうして、あの人はいつもそうなのか。もしかしてそこには、相手への「伝え方」の違いがあるのかもしれない。
そんな誰もが感じていた疑問に見事に応え、日本、さらには中国でもベストセラーになっているのが、『伝え方が9割』(佐々木圭一著)だ。
「伝え方にはシンプルな技術がある」と説く、本書のメソッドとは?(文/上阪徹、ダイヤモンド社書籍オンライン編集部)
■誰にでも、強いコトバ、感動するコトバはつくれる
「おかげで好きな人とのデートが実現できた」「提出物の締め切りを延期してもらうことができた」……。
著者の佐々木氏のメソッドを知った人からは、そんな声が上がることも少なくないという。
佐々木氏はコピーライターとして国内の賞を数々受賞、日本人コピーライターとして初めて米国広告賞で金賞、アジアの広告賞でグランプリになるなど、実績を持つ人物。
CHEMISTRYや郷ひろみのプロデューサーから作詞のオファーが来て、アルバムがオリコン1位になったり、日本人クリエイターで初めてスティーブ・ジョブズお抱えクリエイティブエージェンシーへの留学生にも選ばれた。
大学で教壇に立ち、伝え方のメソッドを教える講演も数多く行ってきている。
ところが佐々木氏はもともと、コミュニケーションが下手だったのだという。
広告代理店に大量入社した中で、たまたまコピーライターとして配属され、当初はダメダメ社員だった。
そんな彼が、なぜヒット連発のコピーライターになれたのか。
実は誰にでも、強いコトバ、感動するコトバはつくれる、と佐々木氏は記す。
■人の感情を動かすエネルギーをどう生み出すか
そして「強いコトバ」は、誰かを感動させるためだけに使えるわけではまったくない。
メール、HP、企画書、メモなどすべてのコトバを使う場面で役立つ方法だと佐々木氏は記す。
もとより今ほど、「強いコトバ」が求められている時代はない、と。
では、「強いコトバ」とは、どういうものか。佐々木氏は、「人の感情を動かすエネルギーのある言葉」と定義する。
目指すべきは、「気になるコトバ、心に/記憶に残るコトバ、思わず文章の先を読みたくなるコトバ」を意識してつくるようになることだ。
では、人の感情を動かすエネルギーをどうすれば生み出せるのだろうか。
ここからは、本書から「高低差をつけるワザ」を2つ紹介しよう。
■言葉を10秒で変えてしまう「サプライズ法」
「超カンタンだけど、プロも使っている」と佐々木氏が記す技術が「サプライズ法」だ。
シーンに合わせたサプライズ法のワード「サプライズワード」が紹介されている。
それぞれ、冒頭につけるだけなのだ。
サプライズ法は10秒で作れる。
伝えたい言葉を決め、適したサプライズワードを入れる。
「今日はいい天気。」もこんなふうに変わる。
この「サプライズ法」が使われた、誰でも知る有名なキャッチコピーがある。
JR東海の「そうだ 京都、行こう。」だ。
「京都行こう」という普通の言葉が、サプライズワードを入れるだけで、強烈なキャッチコピーに変貌してしまったのだ。
もう1つが「クライマックス法」。
これも一言加えるだけで強烈なメッセージにできる技術だ。
など、「クライマックスワード」から始めるだけで、強い言葉にできる。
例えば、「私はカレーが好きです。」も、「クライマックスワード」が加わると印象が変わる。
「サプライズ法」も「クライマックス法」も一度知ってしまえば、すぐにでも実践できるし使ってみたくなる。
佐々木氏のメソッドは効果があるだけでなく「すぐにでも使ってみたくなる技術」でもあるのだ。
(本記事は『伝え方が9割』より一部を引用して解説しています)