今の時代「固定電話」は本当に必要? かかる費用やメリットを教えて!
10/28(月) ファイナンシャルフィールド
固定電話の現状と必要性を解説します。
また、費用やメリット・デメリットを交えて固定電話を持つ利点や比較を行うため、固定電話の利用を検討している方の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
固定電話の種類
固定電話には4種類があり、それぞれ通信方法と料金が異なります。
アナログ回線は、NTT東日本・西日本が提供するアナログ信号の電話回線であり、電話加入権を購入して回線の利用券を得ることから「加入電話」ともいわれています。
次にISDN回線は、デジタル化した音声をアナログ回線と同じ導線を使って伝送しますが、FAXやインターネットなど電話と同時に使えるのが特徴です。
IP電話は、インターネット回線を経由して「050」で始まる番号を使う電話システムです。
ただし、フリーダイヤルや110番などの緊急通報電話をかけることができません。
最後に光電話とは、インターネット接続の光ファイバーケーブルを使った電話回線です。
光回線を使った通信の安定性と高音質が特徴ですが、停電時や通信障害が発生すると使えないケースがあります。
固定電話にかかる費用
NTT東日本を例に、アナログの固定電話で必要な費用をご紹介します。
まず、新規加入の場合、NTT東日本の「加入電話」では、契約料880円と施設設置負担金の3万9600円が必要で、合計4万480円となります。
施設設置負担金なしで設置できる「加入電話・ライトプラン」では、契約料880円と工事費3300円の合計4180円が必要です。
さらに、表1のとおり、毎月の費用として「回線使用料」が発生します。
出典:NTT東日本「毎月の基本料金」から筆者作成
ほかに、屋内配線使用料として加入電話・加入電話ライトプランともに66円、ユニバーサルサービス料2円、電話リレーサービス料1.1円などの負担が必要です。
通話料金としては、県内通話・県間通話は全国一律9.35円/3分、携帯電話へは17.6円/60秒となります。
固定電話のメリット・デメリット
総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第3四半期(12月末))」によると、固定電話の契約数は5004万回線となり、前期と比べて0.5%減少しています。
「0ABJーIP電話」は3621万回線「NTT東西加入電話」は1263万回線と続きます。
固定電話をもつメリットとしてまず挙げられるのは、「FAXが使える」という点です。
特に法人の場合にはFAXの送受信が求められるケースがあります。
また、停電時でも回線から電力供給できる電話機であれば、電話が利用できます。
さらに、通話料金は携帯電話よりも安価です。
デメリットとしては、導入や解約時に工事と費用が必要となる点が挙げられます。
NTT東日本の「加入電話」の場合、施設設置負担金として3万9600円が必要です。
また、転居の際には、番号の変更が必要になります。
光回線の固定電話という選択肢
現在は固定電話の代わりにインターネット回線を使った電話を自宅にひく方が増えています。
回線によりますが、従来の電話機をそのまま使用し、固定電話の電話番号を引き継ぐことも可能です。
フリーダイヤルや110、119番などの緊急電話も使えるため、従来の固定電話とほぼ同等のサービスを利用できます。
光回線の契約が必要ですが、すでに回線を契約している場合はすぐに使えます。
例えば「フレッツ光」を契約している場合、提供する「ひかり電話」を使うためには月額使用料として550円の追加で可能です。
日本国内の加入電話への通話料は8.8円/3分、携帯電話へは17.6円/60秒となります。
電話加入権の購入が不要かつ月額利用も安価でありながら、ナンバーディスプレイなどのオプションサービスも充実しているため、多くの方に選ばれています。
固定電話は手軽に持てる
従来の固定電話は設置の費用や月額料金が必要ですが、インターネット回線を利用した「光回線電話」は、手頃な価格で固定電話を持つことができます。
現在契約中の回線により契約方法や料金が異なるため、まずは問い合わせてみましょう。
出典
総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第3四半期(12月末))
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー