2019年02月15日

池江璃花子「白血病の衝撃」、東京五輪にのめり込む日本社会への警鐘

池江璃花子「白血病の衝撃」、東京五輪にのめり込む日本社会への警鐘
2019年02月14日 ダイヤモンドオンライン
小林信也、作家・スポーツライター 

 水泳日本代表の池江璃花子選手が自らのツイッターで「白血病」を公表、衝撃が走った。
 順調すぎるほど順調に成長の階段を昇り、当然のように、2020東京五輪では“主役”のひとりになるだろうと期待されていた。
 突然の赤信号。
池江選手本人がいちばん衝撃を受けているに違いない。
報道を総合すれば、病気が判明したのは2月8日。
オーストラリア合宿で体調不良が顕著だったため、現地の病院で診断を受けたあとチームより先に帰国、日本の病院で検査を受けてのことだ。

実はその前、昨年暮れのアメリカ合宿の際にも池江選手自身が不調を訴えていた。
疲れが1ヵ月も取れない。
年明けに出場した都内の大会では、優勝したものの自己ベストより4秒も遅かった。
その4秒は、「泳ぎが崩れている」というレベルではない。
もっと深刻な身体の変調が原因だった。

池江選手がつづった 「日本選手権出場を断念」に滲む苦悶
 池江選手はツイッターで次のように語っている。
『私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。
ですが、しっかり治療すれば完治する病気でもあります。

 今後の予定としては、日本選手権の出場を断念せざるを得ません。
今は少し休養を取り、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたいと思います。
これからも温かく見守っていただけると嬉しいです』

 これを読んで、誰しも痛切な思いにさいなまれただろう。
私も、そのひとりだ。
そして、将来を嘱望されながら、道半ばで競技生活を中断せざるをえなくなった若者を近くで見た経験を持つスポーツライターとして、この文章から浮かびあがるもっと切ない現実が脳裏をかけめぐった。

 周りで支えるメディアや応援者の一人ひとりが今、覚悟し理解すべきことがあると思う。

過去にトップアスリートも白血病に
 池江選手は白血病との闘病をこれから始める。
まだその厳しさを知らない。
現実の厳しさ、思った以上に長い期間が奪われるかもしれない、その時間の長さを受け入れ、向き合う苦しさをこれから実感するだろう。
そのときこそ、池江選手の苦悩をそして人生の闘いを見守り、少しでも希望と勇気に目覚めるサポートができないか。

 日本選手権の出場を断念せざるを得ない、その一節に私は激しい苦悶を覚えた。
 本当にもし短期で治るタイプの白血病であれば何よりだが、多くの場合、入院加療に半年の期間が必要だという。
1年から2年という長い闘病の覚悟が必要な場合が多い。

東京オリンピックに間に合うかどうかという議論自体が、いますべきものではない。

過去にトップアスリートも白血病に
克服するも回復期間には個人差  
今回の公表を受けて、過去に白血病を克服したスポーツ選手や著名人の体験談などが報じられている。
サッカーのJ2新潟アルビレックスに所属する早川史哉選手(25)は、16年6月に急性白血病と診断され、11月に骨髄移植を受けた。
チームは契約を一時凍結したが、その後、治療と練習を重ね、昨年11月には契約凍結を解除され、今シーズンは活躍に向けてチームメイトと同じ練習メニューをこなせるまでに回復しているという。

 プロ野球オリックスの中継ぎで活躍した左腕・岩下修一投手も入団2年目に急性骨髄性白血病と診断された。
4ヵ月の抗がん治療を受け、11ヵ月でマウンドに復帰している。
 水泳では08年の北京オリンピック、オープンウォーター男子10キロで金メダルに輝いたファンデルバイデル選手(オランダ)がいる。
彼は01年3月に白血病と診断され、幹細胞手術と化学療法によって回復。
06年ヨーロッパ選手権で準優勝、08年世界選手権では男子25キロで優勝した。

 白血病を克服し、トップレベルに復帰することはもちろん彼らが実証している。
それでも忘れてならないのは、治療法にも回復期間にも個人差があり、多くの場合は時間がかかるという現実だ。
ファンデルバイデル選手がオリンピックの金メダルを獲得するまでには、治療を始めてから7年の歳月が流れている。

日本社会、スポーツ界は 「お祭り騒ぎの五輪」から脱却すべき
 池江さんの祖母が、週刊新潮の取材に答え、「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして、私より先に逝っちゃうなんて、いやだから、とにかく長生きしてほしいです」と語ったと伝えている。
この言葉に同感する声が広がっている。

 スポーツライターとして、私は複雑な思いにさいなまれる。
一体、スポーツは何のためにあるのか?
そして、オリンピックは何のために開催するのか?

 東京にオリンピックを招致した人たちは今も、「金メダル30個獲得は至上命令」との方針を共有している。
その観点からすれば、池江選手がもし出られなければ、大きな痛手となる。
批判を呼んでいる桜田義孝五輪担当大臣の軽薄な発言も、こうしたイベント的な発想に依拠しているから出てくるものだ。  

五輪エンブレム問題以来、スポーツ界で本質的に見直されるべき出来事が続発している。
そして今度は、東京五輪で「夢」をつかみ、最高のレジェンドになるだろうと期待された池江璃花子選手に思いがけない苦難が待っていた。
 スポーツ界、日本の社会は、お祭り騒ぎのオリンピックから脱却しなければならない。
池江選手の祖母が語った言葉どおり、生命の危険、人生の喪失の前に立てば、スポーツなど何とちっぽけな存在になってしまうことか。
 など所詮その程度だ、と認めてしまうことも悔しい。

スポーツの意義をもっと深いところで共有しだが、スポーツ、「人生」のスケールできちんと向き合える活動にする責務が問われているように思う。
東京オリンピックは、金メダルラッシュで盛り上がること、お祭り騒ぎで熱狂を生み出すだけでいいはずがない。
 東京オリンピックで活躍する機会を失うかもしれない池江璃花子選手とともに闘いたいと決意を新たにする。
もし仮に、競技生活の1ページに東京五輪の記録がなくても、なんら悔やむことなどない、充実した競技人生を送ることができたといえる――。

そんなスポーツライフの創造、スポーツの価値観の共有こそが、今、日本社会に求められている最大の命題であり、急務ではないか。
 そのために2020東京五輪があるのならば、お祭り騒ぎでなく、本当の変革の始まりにできる。
そのことに気付かせてくれたのが、池江選手からのメッセージだ。
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2019年02月14日

急所を突かれると興奮する安倍首相の性癖

急所を突かれると興奮する安倍首相の性癖
2019年02月13日 PRESIDENT Online
ジャーナリスト 沙鴎 一歩

■アベノミクスは「統計」をいじって成果を装ったのか
厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正問題をめぐって、国会で論戦が続いている。
2月4日の衆院予算委員会では、安倍晋三首相が「統計をいじってアベノミクスをよくするなんて、できるはずがない」と激怒するシーンが映された。
立憲民主党の小川淳也議員の質問に答えたもので、昨年の“もりかけ疑惑”でも、国会で野党に痛いところを追及されると、安倍首相は興奮して声を荒らげる。
野党の追及が的を射ているから一国の首相という立場を忘れ、思わず興奮してしまうのだろう。
安倍首相の性癖である。

小川氏は2015年10月の経済財政諮問会議で、麻生太郎副総理兼財務相が毎月勤労統計について発言したことを取り上げた。厚労省はこのときの麻生氏の発言を受けてすぐに動いたというが、小川氏はそこを質した。

■「いい数字を出せ」という政治的圧力はあったのか
小川氏によると、同諮問会議で麻生氏は「(499人以下の中小)企業サンプルの入れ替え時にデータの変動があるとされている。
改善策を検討してもらいたい」と話し、この発言を“指示”と捉えた厚労省は中小企業に加え、都内の従業員500人以上の事業所の調査データを補正するため、プログラムを改修した。
その結果、2018年の月ごとの名目賃金上昇率が実態より高くなった、というのだ。

小川氏は「不正調査の背景には『いい数字を出せ』という政治的圧力があった」と追及。
だが、麻生氏は「統計の精度向上の話をしただけだ」とかわした。
安倍首相は前述した答弁に加え、「安倍政権が偽装しようとしたという結論ありきだ」と抗議する姿勢をみせた。
麻生氏の3年半前の発言が毎月勤労統計にどう具体的に影響を与えたのか。
そのからくりはまだよく分からないが、どうやらキーマンは麻生氏らしい。

■焦点のひとつは「実質賃金」と「総雇用者所得」の違い
この国会論戦では、物価変動を加味した「実質賃金」と、国内の労働者の所得を合計した「総雇用者所得」の違いが焦点のひとつになっている。
実質賃金を重視する野党側は2018年の毎月勤労統計の調査事業所のうち、前年の2017年も調査対象となっていた共通事業所に絞って算出してデータ化し、「9カ月もマイナスだ」と追及している。

これに対し、安倍政権側は「総雇用者所得は、名目でも実質でもプラスで、アベノミクスの成果だ」と主張している。
野党の追及と安倍政権の主張のどちらが正しいかは専門家によく調べてもらいたいが、アベノミクスによって株式などの金融資産をもつ富裕層が恩恵を受け、給与所得に頼る大半の国民が景気のよさを実感できていないことは確かである。
焼鳥屋で一杯やっていて「お客が減っている」と店主から愚痴を聞く回数は、増えるばかりである。

■「子どもを産まなかったほうが問題」が本音ではないか
キーマンは麻生氏と書いたが、2月6日付の朝日新聞がこんな社説を掲載している。
朝日社説は皮肉を込めて「発言を撤回し、陳謝したが、むしろこれが、偽らざる本音ではないのか」と書き始める。
偽らざる本音とは、だれの何を指しているのか。
麻生氏の「年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。
子どもを産まなかったほうが問題なんだから」という発言を指す。

麻生氏は3日の地元、福岡県芦屋町での国政報告会で少子高齢化に絡んでこの発言をした。
しかし4日の衆院予算委員会で野党から「不妊治療を行い、つらい思いをしている人もいる。
極めて感度の低い、不適切な発言だ」と批判され、発言を撤回した。
麻生氏は2014年にも同様の発言をして、やはり批判を受け、釈明している。

麻生氏は懲りない性格なのだ。確信犯と言われても仕方がない。
共産党の小池晃書記長は「麻生太郎さんの辞書には『反省』という言葉はない」と批判していたが、まさしく猿でもできる反省が全くできないのだから、「財務相としての適格性を疑わざるを得ない」(小池氏)と批判されて当然である。

一連の発言については、プレジデントオンライン編集部が「ウケ狙いで弱者を嗤う"失言大魔王"麻生氏」という記事(2月8日付、小だぬきのつれづれ日記 2/9)を出している。是非、一読してほしい。

■安倍首相が憎い朝日は、自民党も嫌う
子どもを産むか産まないかは、個人の自由な選択によるもので、政治家が口をはさむべきではない。
加えて、麻生氏の発言は、子どもを持てない人への配慮を欠き、少子化の責任を個人に転嫁しようとするものだ。
看過できない」

朝日社説は麻生氏を糾弾し、さらに自民党をも批判する。
「非正規雇用が増え、低賃金や将来不安から、結婚や出産をためらう人たちがいる。
子育てをしながら働ける環境も十分ではない。
少子化の危機が叫ばれながら、抜本的な対策を怠ってきたのは、長年政権の座にあった自民党ではないか」

朝日社説が安倍政権を嫌っているのは分かっていたが、自民党をも毛嫌いするようになったようだ。
ただ沙鴎一歩の目には、安倍政権嫌いが高じるあまり、本来分けて論じるべき対象の与党自民党までを毛嫌いしているように見える。
これでは坊主憎ければ袈裟まで憎いという構図だ。

朝日社説は「個人の生き方を支援するというよりも、国力の維持のために出産を奨励する。
自民党の政治家からはむしろ、戦前の『産めよ殖やせよ』を思わせる発言が後を絶たない」とも指摘し、過去の自民党議員らの問題発言をいくつか取り上げたあと、「安倍政権は『全世代型の社会保障』を掲げ、子育て支援にも力を入れるというが、一連の発言をみれば、人権と多様性を尊重し、子どもを産み育てやすい社会を本気で築こうとしているのか疑わしい」と訴える。
もちろん、国力維持のためだけに子供を産むことを求めるのは問題だが、深刻な少子化を解決できる妙案が安倍政権にないから無理もない。
だから「産めよ殖やせよ」という落とし穴にはまってしまうのだ。
ここは朝日社説が安倍政権に代わって政策を示すべきではないだろうか。

■不正調査問題の解明には及び腰と言わざるを得ない
話を毎月勤労統計の問題に戻そう。
2月5日付の朝日社説はここぞとばかり、冒頭から手厳しく批判する。
「政策決定の基礎となる統計に対する信頼が大きく揺らいでいる。
政権与党は口では再発防止を誓うが、前提となる厚生労働省の毎月勤労統計の不正調査問題の解明には、及び腰と言わざるを得ない。
これでは行政への信頼回復はおぼつかない」 見出しも「統計不正解明 政権与党の本気を疑う」である。

この朝日社説では手始めに「与党は、厚労省の大西康之・前政策統括官(局長級)ら、野党が求める関係者の参考人招致を拒否した」と指摘する。
そのうえで主張する。
「政策について責任をもって説明するなら現職である必要もあろうが、目的は過去の経緯をつまびらかにすることである」
朝日社説の成果かどうかは分からないが、その後、大西氏の参考人招致は2月8日の衆院予算委員会などで実施される。

■新聞の読者は「調査報道」を期待している
朝日社説は次に厚労省の特別監察委員会を槍玉に挙げる。
「厚労省の特別監察委員会がわずか1週間でまとめた報告は、その後、第三者性が疑われ、再検証を余儀なくされている。
誰が検証を急がせたのか、この間の経緯も焦点だ」
「予算委には、監察委の委員長を務める樋口美雄労働政策研究・研修機構理事長が出席したが、野党の質問に『独立行政法人の理事長として招致された。
答弁は差し控えたい』と繰り返した。
監察委の委員長として改めて証言を求める必要がある」

当然、だれがなぜ検証を急がせたのかについての解明は必要だし、拒む監査委の委員長に証言を強いることも重要だろう。
ただ、朝日新聞自らが取材力を駆使した調査報道によって解明する努力も怠ってはならない。
新聞の読者はそこに期待しているからだ。

■形ばかりの検証で幕引きを急いでいるのではないか
不正調査問題を追及する朝日社説は、攻撃のその手を緩めない。
2月8日付社説でも「統計不正検証 この態勢では不十分だ」との見出しを掲げ、真相解明のために政府が総務省に新たに発足させた検証チームをこう批判する。
「できるだけ大ごとにしたくない。
そんな意識で、場当たり的に対応しているように見えてならない。
検証態勢の根本的な見直しが必要だ」

「政府自体が真相究明に後ろ向きではないかと見られている時に、違う役所とはいえ、職員同士による検証にどこまで理解が得られるだろう。
形ばかりの検証で幕引きを急いでいるのではないか、とみられないやり方を考えることが重要だ」
「根本的見直し」といい、「幕引きを急ぐ」といい、手厳しい批判の言葉が並ぶ。
安倍首相を嫌う朝日社説は、とことん統計不正の問題を追及する気なのだ。

■安倍政権批判を続ける朝日社説の絶好の攻撃材料
日社説は2月9日付けでも「統計不正審議 国会は責任を果たせ」(見出し)と主張する。
朝日社説は「統計不正問題をめぐる国会審議で、野党側が求めてきた厚生労働省の大西康之・前政策統括官の衆院予算委員会への招致が実現した」と書き出しながら、「大西氏の招致は真相究明の一歩に過ぎない。
過去の経緯を知る当事者なども呼び、国会は引き続き解明に努めるべきだ」と訴える。

そのうえでこれまでの経緯を簡単に説明する。
「今回の統計不正が発覚したのは昨年12月13日、総務省の統計委員会が、毎月勤労統計で本来は全数調査のはずの大規模事業所のデータに不審点があることを指摘したことがきっかけだ」
「厚労省の統計部門の責任者だった大西氏は、この時期に不正を把握し、5日後に次官級の幹部らに報告したことなどを説明した」
朝日社説は「ならばこの頃には、問題が単なる統計調査のルール違反にとどまらないことを厚労省は認識できたはずだ」と指摘し、「雇用保険や労災保険の過少支給の可能性に気付いたのは年末の27日になってからだと言うが、本当なのか。
この間の対応に問題はなかったのか。
引き続き解明が必要だ」と主張する。
統計不正問題は、安倍政権批判を続ける朝日社説の絶好の攻撃材料となっている。
それだけ問題が大きく、根深いからである。

■アベノミクスに成果があったのか、なかったのか
その勢いに乗せられ、朝日社説を2月5日付から9日付まで4本も取り上げてしまった。
最後は2月9日付の読売新聞の社説を取り上げてみよう。
読売社説はその後半部で次のように解説している。
「政府は18年1年間の毎月勤労統計を発表した。
賃金の伸びに物価変動の影響を加味した実質賃金は、前年比0・2%増だった。
東京都で行われていた不適切な抽出調査の数値を補正している」
「野党は、調査対象の事業所を入れ替えなければ、実質賃金はマイナスのはずだ、と主張し、共通事業所に絞った調査結果を公表するよう要求している」
「取りようによって統計は様々な見方ができるだろう。
経済の実態を客観的に把握し、冷静な政策論戦を心がける必要がある」

要はアベノミクスに成果があったのか、それともなかったのかだ。
実質賃金がマイナスでなく、本当に伸びているのか。
野党の言い分が正しいのか。
野党の求める共通事業所に絞った調査だと結果はどうなるのか。

■「不正調査」と書かずに「不適切調査」とする読売らしさ
疑問が次々と湧いてくる。
そこを読売社説は「取りようによって……」と逃げてしまう。
新聞の顔である社説である以上、きちんと解説して説明してほしいと思う。
読売社説は中盤で「勤労統計の調査・検証は、厚労省の特別監察委員会が引き続き行い、新たに問題が発覚した賃金構造基本統計の検証は、総務省が担うことになった」と書き、その後で主張する。

「なぜ不適切な調査が長年続いたのか。
隠蔽はあったのか。
政府は態勢を整え、過去の経緯や背景を解明した上で、再発防止策を講じねばならない」
この主張にはうなずける。
しかし読売社説は、朝日社説のように「不正調査」とは書かずに「不適切調査」と書く。
その辺りに「安倍政権擁護の新聞だ」と批判される読売らしさがにじみ出ている。
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2019年02月13日

クレーマー撃退法をプロが伝授、最初の5分我慢すれば8割は解決!

クレーマー撃退法をプロが伝授、最初の5分我慢すれば8割は解決!
2019.2.12 週刊ダイヤモンド編集部
前田 剛:副編集長

『週刊ダイヤモンド』2月16日号の第1特集は「あなたの周りのモンスター クレーマー撃退法」です。
店員に土下座を強要する、同僚に暴言を吐く、SNSに悪評を書き込む。
そんなモンスタークレーマーが急増しています。
理不尽な要求を突き付けられ、精神的に参ってしまう人も少なくありません。
しつこいクレームを断ち切り、モンスターを撃退するための実践的技術を伝授します。
***************************
「おたくで買ったタイヤチェーンのサイズが合わなくて装着できない。いまからすぐにスキー場まで代替品を持ってこい!」  理不尽な要求だと分かってはいても、客のあまりのけんまくに屈し、カー用品店の店員はスキー場までチェーンを届けた。
するととんでもない言葉が飛び出す。
「チェーンが届くまでの時間が無駄になった。その時間料を払え」──。

モンスターは客だけではない。
職場にもいる。
「まだそんなことやってるの? 日が暮れちゃうよ。この程度のことならできると思ったのに、あなたに任せたのが間違いだった」
 中堅企業で働く20代の女性は、先輩で40代の女性社員に目を付けられていた。
嫌みを言われるのは日常茶飯事で、誰かと話をしていると「ちょっといま何話してたの!」と詮索される。

 忙しいときにこちらから話し掛けると、「空気読んでよね! それどころじゃないの。
見て分からないの? バカじゃない!」などと暴言を吐く。
何をやってもキレる、まさにモンスターだ。

 いま世の中には、このようなモンスター化したクレーマーや社員が急増している。

最初の5分で「謝って済む問題」に持ち込めるか
 繊維、化学、流通、サービスなどの生活関連産業に従事する労働者によって組織されている労働組合、UAゼンセンが、2017〜18年に8万人余りの組合員を対象に行った「悪質クレーム対策アンケート調査」によると、実に7割強の組合員が「客からの迷惑行為に遭遇したことがある」と答えている。

 迷惑行為を受けた人のうち「精神疾患になったことがある」と答えた人が1%、約600人もいる。
「強いストレスを感じた」と答えた人は54%に上り、
「軽いストレスを感じた」も合わせると、全体の約9割がクレーマーの迷惑行為によって精神的なダメージを被っているのである。

 モンスター社員がもたらす影響も看過できない。
モンスター社員が1人いるだけで月100万円の損失になるとの試算もある。

「D言葉」を使わず「S言葉」で 最初の5分を乗り切る
 経済的損失をもたらすクレーマーの撃退は、企業にとって喫緊の課題だ。
ではどうやって撃退すればいいのか。
100業種・5000件を解決してきたクレーム対応のプロ、エンゴシステム代表取締役の援川聡氏が、実践的ですぐに使えるクレーマー撃退の技術を明らかにする。

「5分我慢すれば8割のクレームは解決できる」──。
援川氏は、そう言い切る。
 怒りの感情というのは長続きしない。
持続してもせいぜい5分程度だ。
この段階では、先入観を持たず、ひたすら相手の話を親身に聴くことが肝要になる。
相手は興奮しているので、決して反論したり話の腰を折ったりしてはいけない。
 また、相手の怒りを静めるためのおわびも必要だ。
ただしそれは、非を認めるおわびではなく、不快な思いをさせてしまったり、不便を掛けてしまったり、手間を取らせてしまったりしたことへのおわびである。

 とにかく、最初の5分で「謝って済む問題」に持ち込めるかどうかが、クレームの早期解決の鍵なのだ。

「D言葉」と「S言葉」とは?
最初の5分で重要になってくるのが話術である。
ここで絶対に使ってはいけないNGワードがある。
「ですから」「だって」「でも」のDから始まる「D言葉」だ。
感情的、一方的にまくしたてられるとついつい言いたくなる言葉だが、それでは火に油を注ぐだけ。
ひたすら我慢し、相づちをうまく使って「D言葉」をSから始まる「S言葉」に変えよう。

 例えば「ですから」と言いたくなるのをこらえて、「さようでございますか」と相づちを打ち、「失礼いたしました」と言い換えると、相手は自分のことを理解してくれたと感じるだろう。
 5分たっても解決できなかったら、そこには必ず何らかの理由がある。

次の段階では受け身の姿勢で話を聞き、相手の動機や目的を見極める。
話を聞く時間は30分をめどにする。
時間を決めて切り上げるようにしないと、相手のペースにはまってついついD言葉を使ってしまったり、出口が見えない苦しさから安易に要求をのんでしまったりすることになる。
ここで解決を急ぐと、要求がエスカレートするので要注意だ。

 目安の30分を過ぎても相手が理不尽な要求を繰り返すようなら、「ギブアップトーク」を使う。「今すぐ答えろ!」「今すぐ来い!」などと迫られたら、「私一人では判断できません」「お急ぎかもしれませんが、今すぐというわけにはいきません」と返せばよい。

ギブアップといっても相手の言いなりになるのではなく、一歩斜め後ろに身を引いて相手の土俵に乗らないようにするのである。

クレーマー撃退法とは人とのコミュニケーション術
 ここまでやっても解決しないなら、相手は「モンスタークレーマー」だと割り切ろう。
もはや「顧客満足」を優先する必要はなく、「危機管理」へモードをチェンジする。

クレーマー撃退法とは 人とのコミュニケーション術 『週刊ダイヤモンド』2月16日号の第1特集は「あなたの周りのモンスター クレーマー撃退法」です。
 世の中で、モンスター化した客や社員が増えています。背景にはさまざまな環境変化がありますが、中でもモンスターを生み出す元凶とみられているのが日本の過剰サービスです。
 デフレが進行し商品もコモディティ化して差別化が難しくなる中、日本企業は「おもてなし」によるサービス強化に走りました。
消費者はそれが当たり前だと勘違いし、少しでも期待を裏切られるとキレるようになったのです。
 こんな話を聞きました。
北陸新幹線が開通して、金沢駅では旅客が3倍になった一方で、クレームは10倍になったといいます。
都会のせっかちな客が、時間の流れが違う金沢で「なにやってるんだ、急いでくれ」と苛立ちを募らせたのです。

 特集では、「普通の人」がモンスタークレーマーに豹変する恐怖の事例を紹介しつつ、それを撃退するための技術を紹介しています。
クレーム対応のプロが教える解決手順と話術は、まさに「目からうろこ」です。

 職場にいるモンスター社員への対処法をもまとめました。
自分が一番という自己中社員、周囲に嫌がらせを行うハラスメント社員、都合が悪くなるとすぐうそをつくうそつき社員など、問題行動のあるモンスターの撃退法をぜひ学んでください。

 クレームを積極的に経営に生かす企業の事例も紹介しています。
クレーム客の96%をリピーターに変えているカルビーの「お客様相談室」の守りと攻めのクレーム対応は、モンスタークレーマーに悩む企業にとって大いに参考になることでしょう。

 「クレーマー撃退法」というと、サービス業の方に向けた特集だと思われるかもしれませんが、そうではありません。
クレーマーというのは、周りの至る所にいます。
家族、友人、職場の同僚、仕事の取引先、客。つまり、クレーマー撃退法とは、周りのあらゆる人とのコミュニケーション術にほかならないのです。
ぜひ手にとってご覧ください。
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