中高年に恩恵なし
春闘「ベアラッシュ」騒ぎのカラクリ
2014年3月13日 日刊ゲンダイ掲載
2014年春闘の集中回答日だった12日は、“ベアラッシュ”だった。
ドーカツしてまで企業に賃上げを求めていた安倍政権は“戦果”に大喜びだ。
しかし、今回のベアにはカラクリが隠されている。
恩恵にあずかることができるサラリーマンは一握りしかいない。
■実施はたった16%
日産は組合要求の月3500円に対して満額回答。
トヨタ、ホンダはそれぞれ2700円、2200円で妥結した。
日立、パナソニック、東芝、富士通など電機メーカーは2000円、新日鉄住金、三菱重工、IHIなども賃上げに踏み切った。
この一斉回答を受けて、甘利経財相は「期待以上に経営側が応えてくれた」と大ハシャギ。
菅官房長官も「近年にない賃上げが実現しつつある」と胸を張った。
しかし、今年の春闘、華々しいのは、12日限りになりそうだ。
これから中小企業の回答が始まるが、とても期待できそうにない。
東証1部、2部の労働組合と人事・労務の責任者にアンケートした財団法人「労務行政研究所」の調査にはビックリだ。担当者が言う。
「新聞には<賃上げラッシュ>という見出しが躍っていましたが、ものすごく違和感を持ちました。
われわれの調査では、回答があった161社のうち<ベアを実施する>と答えた企業は26社。たったの16.1%です。
恐らく、きのうの自動車、電機、鉄鋼で打ち止めになるでしょう。
しかも、久々のベアなのに、ほとんどの企業が2000円、3000円と金額自体は小さい。
平均すると800円台にとどまると試算しています」
ベアの中身も、野村ホールディングスや大和証券のように全従業員が対象ではなく、20代の若手社員に限定する企業が大半だ。
12日ダイハツ工業とスズキも若手の賃金是正分として月800円の賃金改善を実施すると発表した。
中高年サラリーマンには恩恵のないケースが多いのだ。
■来年は「ゼロ回答」
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏が言う。
「今回の春闘で賃金が上がるのは限られた人だけです。
40〜50代だとベアがないケースがある。
しかも、円安で利益をあげた一部の大企業が中心だから、トータルの賃上げ率は0.2%程度にしかならないでしょう。
消費増税で3〜4%の物価上昇が予想されているのに、これでは実質マイナスです。
おまけに、ベアは今年だけの可能性が高い。
今回のベアは安倍政権の要請に協力した“特例”です。
来年以降はまったくの白紙で、<ゼロ回答>に逆戻りでしょう」
そもそも、労働者の4割に達している非正規にはベアは無関係の話だ。
「ベアラッシュ」と騒いでいる大新聞・テレビは、きちんと実態を報じるべきだ。
2014年03月14日
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